2時間目「ぼっきとしゃせい」次は保健の授業。
胸が高鳴り、ワクワク、ドキドキが止まらない!
授業なんて嫌いだ。
でもこの授業だけは別。
楽しく、少し恥ずかしいナイショの時間。
今日はどんなことを教えてもらえるのかな?
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「では授業を始めます。今回も別室で行いますので男子はついてきてください」
オレたちは佐藤先生について今日も教育室へと向かった。
また何かのビデオを見るのかな?
「今日は男性器のしくみや働きについて詳しく話します。簡単に言えばみなさんのおちんちんのことです」
先生から告げられた今日の授業内容に男子みんながワッと盛り上がる。
興味があってもなかなかよく分からない自分の体の部分で、なんとなく恥ずかしい部分のこととあって興味津々だった。
前回の授業でみんなで見せ合ったこともあり恥ずかしいというよりは楽しみに思う気持ちのほうが強い。
「ビデオを見る前にみなさんにアンケートを描いてもらいます。名前は書かなくてもいいので正直に書いてください」
先生から一人一人紙と鉛筆を渡される。
何が書いてあるのかと見てみると…
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【『はい』『いいえ』(またはよくわからなければ)『わからない』で答えてください】
①おちんちんが大きく固くなったことがありますか
②おちんちんが気持ちよくなったことはありますか
③朝起きたら白いヌルヌルがパンツについていたことがありますか
④おちんちんを手でいじったことはありますか
⑤おちんちんをいじって白いヌルヌルが出たことはありますか
⑥勃起したことがありますか
⑦射精したことがありますか
⑧夢精したことがありますか
⑨オナニー(もしくはマスターベーション)したことがありますか- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
と書いてあった。
みんなの反応としてはよくわからず悩んでいる子と恥ずかしそうにしている子、笑っている子など様々だった。
みんなは意味がわかってるのかな?
後半はオレが知らない言葉だったのでよく意味が分からない。
…とりあえず分かる範囲で書いていくか。
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①おちんちんが大きく固くなったことがありますか=はい (この前、崇のチンチンが大きくなったの見たなぁ…あんな感じのことだよね…?そういえば朝、起きたときに何回かあったかも…)
②おちんちんが気持ちよくなったことはありますか=はい (そういえば…この前登り棒で遊んでてチャイムなっちゃったときにジーンってなんでか気持ちよくなったことあるなぁ…なんで?)
③朝起きたら白いヌルヌルがパンツについていたことがありますか=いいえ (これは…ないな、うん)
④おちんちんを手でいじったことはありますか=はい (特に意味がなくてもいじっちゃうときはあるかも…)
⑤おちんちんをいじって白いヌルヌルが出たことはありますか=いいえ (ないなぁ…っていうかそんなの出るの?)
⑥勃起(ぼっき)したことがありますか=わからない (勃起って何?)
⑦射精したことがありますか=わからない (これもどんな意味?)
⑧夢精したことがありますか=わからない (夢でなにをするの?)
⑨オナニー(もしくはマスターベーション)したことがありますか=わからない (オナニーってなんだろう…あっ、でもマスターベーションは聞いたことあるかも?
たしか凄い演奏とかに対して立ち上がって拍手してほめることを『スタンディングマスターベーション』っていうんだってテレビでこの前見たような…。
あれっ?でもチンチン関係ないよね?違うのかな?)
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「よしっ、出来たっ」
後半はよくわかんなかったけど書き終わった。
他のみんなも大体終わってるみたいだ。
「はい、書き終わったみたいですね。じゃあ、集めますので前に持ってきてください」
みんなが書き終わったのを見て先生が紙を集めていく。
みんなはどんなふうに書いたのかな?
先生がパラパラと集め終わった用紙を見終わる。
「今集めた結果は最後に発表します。わからなかった子も授業をうければ全部わかりますよ」
―うーん、気になるなぁ…。
「では、これからビデオを見てもらいます。大事な内容ですからきちんと見てくださいね」
―やったっ!
オレたちはビデオが始まるのを楽しみにしていた。
前回のビデオも興味津々で見てたしね。
部屋を暗くして再生が始まった。
【第二章 男性器の仕組み】『みなさんは男性器とはなにか知っていますか?男性器とはおちんちんやその体内のしくみ、つまり男性の生殖器のことをいいます。
生殖器は動物がこどもをつくるのになくてはならない働きをする部分のことです。
男性器がどうなっているかまずはこのイラストを見てください。』『男性生殖器は大きく分けて体の外から見える外性器と、体の内部にある内性器から構成されます。
外性器には陰茎またはペニス、や陰嚢など
内性器には精巣または睾丸や精管、前立腺などがあります。
ペニスや精巣などは成長に伴って大きくなっていくことは前章で述べたとおりです』
―へぇー、俺たちの体ってこんなふうになっているんだなぁ。
イラストを見ながらオレは知らなかったからだの仕組みに感心した。
ビデオではそれぞれの名前が紹介されていく。
そして最も興味のあるチンチンについての話が始まった。
『ペニスは成長すると大きくなり、太く、長くなっていきます。それにともなってペニスの先端、ここを亀頭と呼びますが、亀頭を保護している包皮が剥けていきます。
亀頭が完全に露出しているペニスを露茎、亀頭を包皮が覆っているペニスを包茎と言います』
『では実際のペニスを見てみましょう』ここで画面が切り替わり、裸の少年が映し出された。
子どもっぽい顔立ちのいかにも成長途上な少年だ。
少年のペニスをカメラがズームしていき、画面上に大きく少年のペニスが映し出された。
少年のペニスは完全に包皮が覆っており、包茎だった。
『このようなペニスを包茎と言います。成長によって包茎から露茎へと変わっていきますが、個人差があり、大人になっても包茎の人もいます』
さらに画面は切り替わり、また別の少年が映し出される。
幾分大人びた雰囲気を持った少年だった。
また画面上にズームして大きくペニスが映された。
今度のペニスは完全に亀頭が露出していた。
『亀頭部が完全に露出していますね。このようなペニスを露茎と言います』
『露茎のほうが望ましいですが、包茎だからといっておかしくありませんので個人差があるものですからそんなに気にする必要はありません。
日本人全体では程度の差はありますが成人しても半分以上の人が包茎だといわれています。
ただし、包茎の場合は包皮の内側に恥垢というアカがたまることがあります。恥垢がたまると臭いだけでなく炎症を起こす場合があるので、ちゃんと洗って清潔にしておきましょう』画面に恥垢がたまったペニスの包皮をむいたところを写した映像が映る。
―うぁ…気持ち悪い…。
そういえば、オレのチンチンはまだ皮かぶってるけど皮をムイて洗ってない…!
まさかオレのチンチンもあんなふうになってんの?!
えーっ!今日お風呂できちんと洗わなきゃっ…!
周りからも「えっ、あんなふうになっちゃうの?」「俺、帰ったらすぐチンコ洗う…」という声が聞こえる。
みんなにとってもショックな映像だったようだ。
ビデオはまだまだ続いていく。
『…みなさんのおちんちんにはおしっこをする他にも大事なはたらきがあります。
それが「勃起」と「射精」です』
あっ、さっきのアンケートに出てた言葉だ…。
『勃起というのはペニスが興奮や刺激によって大きく、固くなることを言います。
ただ、特に刺激や興奮がなくても生理反応として勃起してしまうことがあります。
例えば朝、起床時に勃起することを俗に朝勃ちと言います。
これは正常な男性であれば誰でもなります』
―へぇ…みんななるものなんだ。
『では勃起がどのように起きるのか見てみましょう』画面が変わり2人の少年が映し出された。
ふたりとも裸でチンチンの大きさも同じくらいだった。
右側の少年は気弱そうで、左側の少年は強気そうな顔立ちだ。
ふたりはカメラの方を向いたまま同時にチンチンに手を触れ、指の先を使って自らのペニスをいじり始める。
画面左側の少年はタマの方とペニスを両手を使ってもむようにいじり、右側の少年は右手の指先で先端を包皮越しにしごくようにしていじっていた。
そして画面に映る少年たちのペニスに変化が現れはじめる。
少年たちは変化を始めたペニスから手を離し、手を後ろに組む。
しかし、チンチンに現れた変化は止まらず、ムクムクと急速に膨張をはじめ、その首をもたげて勃ちあがっていく。
すぐに限界まで勃起した少年のペニスは天を向いてそそり立った。
少年たちは指でお腹側や下のほうに向けてペニスを抑えつけてみせ、手を離すとピンッと勢い良くもとの角度を維持し続けた。
『このようにペニスは勃起すると大きくなるとともに固くなり、その結果、上を向いてその状態を維持しようとします』たしかにふたりの少年のペニスは重力に逆らって天を差し、その状態を維持している。
『
では勃起する瞬間をもっと良く見てみましょう』
ナレーションにしたがって二人のペニスにカメラがズームされ、勃起寸前の状態まで映像が戻された。
二人のペニスはスロー再生でその膨張の瞬間を映し出し、その変化を見せつける。
ゆっくりと膨張していくところが映されているため、どのように勃起していくのか良くわかった。
よく見ると左側の少年のペニスは勃起しても包皮をかぶったままなのに、右側の少年は勃起したことで包皮が剥けていっている事に気づく。
そのことについてもナレーションがちょうど説明を始めた。
『ふたりのペニスをよく見てください。左側は勃起しても包皮に覆われているのに対してと右側は勃起して亀頭部が露出されていますね。
勃起しても包皮が剥けないペニスを真性包茎、勃起して包皮を剥くことのできるペニスを仮性包茎といいます』
『みなさんの年齢では真性包茎でも仮性包茎でも気にすることはありませんが、成人しても真性包茎の場合は、程度によっては手術の必要があります』
―俺のチンチンはどうだったっけ…?ムイた事ないからわからない…。
他のみんなはどうなのかな…。
崇が露茎だってのは見たからわかるけどさ…。
どうしても気になってしまうので後でトイレのときにでも確認しようと思う。
ビデオはさらに勃起の仕組みを説明し始めた。
『勃起はこのような仕組みで起こります』画面にイラストが現れる。
『勃起はこのイラストのようペニスに血液が多く流れこむことによって起こります。
ペニスの中にある海綿体という部分は内部に空洞をもったスポンジ状の構造になっているので、血液が流れ込むと大きく膨らみます。
また海綿体は白膜と呼ばれる丈夫な膜に包まれているので、それ以上膨らむことができず、血液の圧力によって非常に固くなります。
こうやって垂れ下がっていたペニスは上を向いて起立します。
個人差もありますが、勃起すると平常時の約1.5~2倍にも大きくなります』
―勃起って血が流れて大きくなってたんだ!
『勃起についてわかりましたか?では次は射精について学びましょう』
―射精ってなんのことなのかな?
【射精ってなに?】というテロップが移り、説明が始まる。
『射精というのは、体の中で作られた精液という液体を射出するはたらきのことです。
初めての射精を特に『精通』といいます』
『射精は興奮や刺激によって起こります。
射精の前にはペニスからカウパー氏腺液という透明な粘液が分泌され、カウパー氏腺液には精子が通りやすい環境を作るはたらきがあります。
また射精が近づくと垂れ下がっていた陰嚢が小さく引き締まり、睾丸が徐々にせり上がってきます。射精の直前には睾丸はペニスの根元に張り付くように引き寄せられます。
これは精巣上体から精子を一気に送り出すために必要な動作と考えられています』
『そして、性的快感が頂点に達すると射精が始まります。
射精するときにはひときわ強い快感があり、この性的快感の絶頂のことを英語でオーガズムといいます。
俗に性的快感の絶頂を迎えることをイくと表現することもあります』『精液はザーメンやスペルマともいい、固体成分である精子と液体成分である精漿(せいしょう)で出来ています。このうち精子は精液全体の約1パーセントを占めるに過ぎず、残りの99パーセントは精漿です』
精液は白く濁ってヌルヌルしており、栗の花のようなにおいがします。
精液に含まれる精子は生物が子孫を残す上で絶対になくてはならないもので、女性の体内で作られる卵子と合体することで生命が生まれるのです。
精子は顕微鏡でみるとオタマジャクシのような形をしています』画面に精子のイラストが表示される。
―ここで、ふと疑問が頭に浮かぶ。
…どうやって女の子の体にはいっていくのかな?
だって男の子の体で作られるんだろ?
うーん…。
ま、いっか。あとで教わるよね。
『では射精の瞬間を見てみましょう』画面が切り替わり、チンチンを勃起させた少年の姿が映し出される。
とてもかわいい顔立ちで華奢な体つきをしており、エッチな事など知らなそうな少年だった。
少年は正面を向いて立ち、カメラの方を見ながらペニスに手を触れている。
少年の頬は紅潮し、荒い息をしており、ペニスは紅色に色づき、先端にたまった粘液がライトを反射していた。
カメラの奥から指示があったのだろうか、少年は目配せの後に自らのペニスを指先ではさむとシュシュッとしごき、腰を突き出す。
そして少年がペニスから手を話した瞬間、ペニスがヒクヒクと震え、その先端から白い何かが噴き出した!
「うわぁっ!」
「ホントに何か白いの出してる!」
「あれおしっこじゃないよね!?」
みんな本当にチンチンからおしっこ以外のものが出るところをみて騒ぎだした。
画面に映る少年は口を半開きににして体を反らせ、しゃくりあげるようにチンチンから白いもの=精液を吐き出している。
少年はトロンと緩んだ目をしながらビュクンビュクンと次々に精液を射出していき、床を白く汚していった。
何度目かの律動の後、射精は終りを迎えた。
カメラは精液の飛び散った床を映し、その興奮の後を見せつける。
幾筋も精液で白いラインが出来ていて大量の精液が射出されたことがわかる。
その後、少年がしゃがんで自らの精液に手をつけて指でつまみ上げ、カメラの前にその指先を映し、こすり合わせたり、指を離してみせた。
『これが射精です』知らなかった体の働きにオレたちは驚き、言葉が出ない。
オレの体からも同じようにあれがでてくるのだろうか。
『射精の瞬間を別の角度から見てみましょう』ビデオが今度は横からのアングルに切り替わる。
先程の射精寸前の状態からだったため、すぐに射精の瞬間が映し出される。
精液は斜め前方に射出され、意外と遠くまで勢い良く飛んでいたことがこのアングルではわかった。
画面上で何度もしゃくりあげ、精液を飛ばしていたペニスが射精の終了後、縮んで行ったところもこのアングルからだとよく見える。
『さらにもっと良く見てみましょう』画面がまた前面からのアングルに戻り、今度はチンチンが大きくズームされ、スローでゆっくりと再生される。
大映しになったペニスはもうまちきれないとばかりにヨダレを垂らし、血管を浮き立たせていた。
そして、再び射精の瞬間へと画面は進む。
射精の瞬間には亀頭のカサのところがぶわっと広がり、勢いをつけてビュクンとしゃくりあげている。
よく見ると合計5回ほども律動すると射精の勢いがなくなっていたことがわかった。
『射精の瞬間はどうでしたか?
初めて見た人が多いことと思います。
成長の個人差によって射精の準備が出来上がっていない人もいるでしょう。
それは当然のことですから、焦る必要は全くありません』―オレの体はどうなんだろう?
今までに射精を経験したことはないけどもう射精が出来るまでに成長しているのかな?
『ところでみなさんは射精は具体的に何をしたときに起こるか知ってますか?
射精するための行為は大きく分けて3つあります。
それは夢精、オナニー、セックスです。
細かく分類分けすれば多種多様ですが、おおざっぱに分けるとこのどれかに当てはまります』
―また最初のアンケートに出てきた言葉だ…。
射精に関する言葉だったんだ…。
『そしてこの3つはさらに2種類に分けられます。
それは自分だけで出来るか出来ないかです。
この章では自分だけで射精する方法について説明します』
オレたちはこれから教えられる男の子だけの秘密にワクワクしてビデオの続きを待った。
胸がドキドキする…。
【夢精って何?】『夢精とは夜眠っている間、無意識に射精が起こる現象をいいます。
思春期になると男子の体の中では精子の生産が非常にさかんになり、常に生産過剰な状態にあります。オナニーなどで射精しない限り、あふれた精子はやがて限界に達してしまいます。
夢精とは溜まった精子を体外に排出しようとする自然のはたらきなのです』―そうなのか…知らなかった。
もうみんな夢精ってしたのかな…。
画面がナレーションの後に切り替わり、テロップで
【夢精をしてしまったら】とタイトルが表示され、ショートドラマみたいなものが始まった。
『クゥ…スゥ…』規則正しい寝息をたてて少年が眠っている。
スポーツをやってそうな男っぽい顔立ちの少年だった。
『んん…アキコちゃん…』どうやら好きな女の子の夢を見ているようだ。
画面では夢の中のイメージ映像として少年と少女が抱き合い、キスをしている。
そして、二人は長いキスの後に着ている服を脱いで行った。
ゆっくりと二人の衣服が脱ぎさられ、下着だけの姿になる。
そして女の子が下着に手をかけたところでアラームが鳴り、場面が少年の部屋に戻る。
どうやら朝になったようだ。
『んぅ……後5分…ん?』少年はまどろみの気持ちよさに負けて二度寝に入ろうとしたが、何かに気づいてパチっと目を開けた。
『ん…なんか冷たい…?!』少年は慌てて飛び起きると自らの股間を見る。
少年のパジャマにはチンチンを覆っているところあたりにシミができていた。
『えっ…まさかおねしょしちゃった?嘘だろぉーっ!?』少年はパニックに陥りながら、パジャマのズボンを脱ぐ。
少年が履いていた白いブリーフにも大きくシミが広がっている。
『ああ…やっちゃった…この年になっておねしょなんて…』少年はおねしょをしたのだと思い込み、頭を抱える。
『とりあえず脱がなきゃ…はぁ…』少年はパンツに手をかけて脱いでいく。
しかし、そのときになにか違和感を感じたようだ。
『ん?…あれ?これホントにおしっこかな?なんかヌルヌルってしてるような…』少年はパンツを完全に脱ぎ去ると手にとってよく見てみた。
ブリーフの内側にはなにか白いものがべっとりと付着し、ブリーフを汚していた。
『ん…?これって…?なんか昨日保健の授業でならった精液ってやつじゃ?…って、てことはひょっとして夢精っていうのしちゃったのか?』
『えっ、えぇぇぇぇぇーっ! ど、どどどどうしよう…!
こんなパンツ洗濯物に出せないぞっ?!
どうしよう? どうしよう?? どうしたら?! どうするべき?!』少年は完全にパニックになっていた。
そして、追い打ちをかけるようにリビングから母親の「ご飯出来たわよー、起きてきなさい」という声が更に焦りを生む。
『と、とととと、とりあえず行かなきゃ…と、とりあえずこれはしまっておこう』慌てた少年はタンスの引き出しに精液のついたパンツを放り込むとそのまましまいこむ。
そして、一階へと降りていった。
その日の夜…
着替えをだそうとしてタンスの引き出しを開けた少年。
引き出しを開けた瞬間変な臭いがする。
『ん…なんか臭いな…?あっ、そういえば!』少年は朝、引出しにパンツを突っ込んだままだったことを思い出した。
慌てて引き出しからパンツを取り出す。
パンツは精液が乾きガビガビになって黄ばんでいた。
さらに栗の花のような生臭い臭いがして、どうみても射精したことがバレバレだった。
『うぁ…これ…どうしよう…』画面がここで静止してナレーションが入り、そして、ナレーションの流れに従って少年による映像が入る。
『夢精をしてしまったら…
①パンツを履き替えましょう
―少年がパンツを脱いだ。
②精液をできるだけぬぐい取りましょう
―少年がティッシュで精液を拭いとっていく。
③できるだけ早く洗いましょう。親に相談するのが恥ずかしい場合は自分でこっそりと洗いましょう
―少年は自分のパンツを洗濯物に紛れ込ませ、洗濯機を動かして洗っていた。
『夢精はおかしなことではありません。もししてしまっても落ち着いて対処しましょう』ここで夢精についての映像は終りとなった。
オレたちはビデオに真剣に見入っていたので、ここで一息をついた。
恥ずかしいけれど、興味を持たずにはいられない。
オレも夢精しちゃったらどうしよう…。
やだなぁ…バレたくないっ!
もし、万が一夢精したらこっそり洗おう…。
ビデオはまだまだ終わらず、次の内容に説明が移る。
【オナニーってなに?】『オナニーとは自分の手などを使って性器を刺激し性的快感を得ることを言います。
男性の場合は自分でペニスを刺激して射精することがこれにあたります。
もちろん男性とは仕組みが違いますが、女性もオナニーをします。
ですが、この章では男性のオナニーについてのお話をします』―えっ?女の子もオナニーってするの?
そんなオレの気持ちをよそに説明が続いていった。
『オナニーにはいくつもの別名があり、マスターベーション、自慰、自涜、せんずり、手淫などといったりします。また、その内容からシコシコする、シコるなどと表現することもあります』
『オナニーすると強い快感があるため、ほとんどの男性が習慣的に行うようになります。
オナニーにはさまざまな誤解をされている場合がありますが、オナニーには全く害はありません。
もちろん、限度を超えたオナニーは体にとってよくありませんが、適度にするオナニーは心をリラックスさせたり、ストレスの解消に役立ちます』『オナニーの頻度にはかなり個人差があり、1日に何度もする人もいれば週に1回くらいしかしない人もいます。
体に負担の掛からない範囲で適度に行いましょう』『オナニーのやり方は人によって独自のやり方があったりします。
人と違うからといってそれは変なことではありません。
手で刺激するのが最も一般的ですが、そのなかでも手のひらでペニスを握ったり、指先だけを使ったり、両手を使ったりといろんなやり方があります。
道具を使ったオナニーや、床などにこすりつけるオナニーを好む人もいます。
ただ、どんなオナニーにも共通することですが、ペニスに無理な圧力を与えないようにすべきです。
ペニスに無理な力がかかると最悪、折れてしまうことがあります。
これを陰茎折症といいます。
無理をせず、楽しくオナニーしましょう』
ここでナレーションが終わり、先程のようにテロップが入るとショートドラマが始まった。
【オナニーって気持ちイイ!】部屋が画面に映し出される。
少年が机に向かい勉強をしているようだ。
今度の少年は目が大きめで愛嬌のある顔立ちだった。
『ううーん、今日はここまででいいや…もう寝ようかな…』少年は大きく伸びをするとデスクライトを消し、ベッドへと向かう。
少年はベッドに腰掛けるとそのまま横になるのかに見えた。
だが、少年はまだベッドに横になるつもりは無いようだった。
『なんかまだ眠くないや…。そうだ、寝る前にオナニーしようっと』少年は立ち上がると何故かベッドの下をゴソゴソ漁り始めた。
ベッドの下から抜き出された手には雑誌が握られていた。
画面に表紙が映った。
どうやらエッチな本のようだ。
少年はベッドの下にエッチな本を隠していたのだ。
少年はベッドの上にエッチな本を置くと、パンツとズボンをまとめて脱ぎ、チンチンを露出させた。
そして、ベッド脇においてあったティッシュを3枚ほどとるとそれを折りたたんでベッドに置いた。
これで準備が整ったのか、いそいそとベッドに横たわり、左肘をベッドについて体を支えながらエッチな本を広げて見始める。
エッチな本をみながら右手の指先でチンチンを弄んでいるとやがてペニスがムクムクと膨らみ始めた。
ピンッと勃ちあがったペニスを人差し指、中指、親指でつまみ、勃起しても包皮に覆われたままの亀頭を刺激する。
『んふ…、 はぁ…』少年はわずかな吐息を発しながらその手技に没入していった。
―うわぁ…本当にチンチン手でいじって何だか気持ち良さそうにしてる…
カメラに撮られてるのに恥ずかしくないのかな。
オレは驚きと興奮を持って少年の恥態を見守った。
少年の手淫は激しさを増していく…。
少年はペニスをいじる手の形を変え、ペニスを握ると緩く往復させはじめた。
『はぁ…はぁ…』静まり返った部屋に吐息が漏れ、ペニスをこするわずかな音までをもマイクは拾っていた。
『ん、ふぅ…』画面に映し出される淫らな手技に最初はすげぇ、すげぇと騒いでいた男子たちも騒ぐのをやめ、見入っている。
気持ち良さそうな様子に興奮してもじもじと落ち着かない様子だ。
それはオレも例外ではなかった。
何人もが顔を赤らめて、少年のオナニーを見ながら無意識に股間へと手が伸びてチンチンをさすっていた。
モヤモヤがたまっていき、自分もオナニーをしてみたいという衝動がじわりじわりと心を侵す。
「『はぁ…はぁ…はぁ…… …』」いつしか画面に映る少年と画面に魅入る少年たちの呼吸が同調し、重なっていく。
少年が貪っている快感を分けてもらおうとするかのように…。
『はっ ふっ ん、うぅん…』徐々に少年の動きが荒く激しくなり始めている。
繰り返される手さばきが加速し、見せつけられる少年の淫戯に終わりの兆しが顕れはじめた。
ペニスの先端から漏れ出す快感の涎がライトを反射しキラキラ光らせ、
往復するごとに激しさを増す手淫が見るものにその快感を伝える。
―すごく気持ちよさそうにしてる…オレもしてみたい…
オレは自分たちが知らなかった歓びを思う存分味わう少年の姿に羨望の気持ちを持たずにはいられず、いつのまにか大きく膨らんだチンチンをズボンの上からもどかしく感じながらもさすっていた。
周りを見渡すと、多くの男子たちが同じように股間を膨らませ、手が股間をおさえていた。
仕方ないだろう。
画面に映る少年はいまや口をゆるく開け、目をとろけさせて自慰の虜となり、気持ちよさを全身で表現しているのだ。
自慰の歓びを知らない男子たちには『自分も気持ちよくなりたい』という衝動を抑えることはできなかった。
『う、んっ はっ も、もう…でそう…』男子たちに快楽への欲求を生まれさせた少年の淫戯にも終りの時が訪れようとしていた。
少年の淫らな一人遊びのギアがトップスピードにいれられ、猛然と最後のラストスパートをかけられる。
シュッシュッシュッというペニスと手がこすれあう音が高速で奏でられ、そして唐突にその終焉を迎えた。
『あっ あーっ イクッ 出るっ ぁっ』少年は慌てて体を横向きにしてティッシュを手にとると自らのペニスにあてがおうとした。
しかし、僅かの差で間に合わず、放出が始まってしまった。
『んっ あ、あ、あ…っ』ビュクビュクと繰り返し吐き出される白濁した精液。
宙へと射ち出された精液は重力によってベッドへと落下し、シーツを汚していった。
『あ…失敗したなぁ…』数回の律動の後に放出を終えた少年は気怠げに体を動かしてベッドの汚れを拭うとティッシュをゴミ箱に捨て、パンツとズボンを履き、電気を消すと寝床へと潜り込んだ。
ここで画面が暗転し、画面が切り替わると元の画面へと戻った。
『みなさんいかがでしたか、これがオナニーです。思春期の少年がオナニーを経験することは全く普通のことです。
オナニーは大変気持ち良いことなので我慢出来なくなることもあると思いますが、時と場所、自分の体調を考えて、適度に行いましょう』―凄かった。オレもあんなふうに気持ちよくなれるのかな…
みんなも知らなかったオナニーという行為への興味を持ったようだった。
教室中から声が飛び交っている。
「すごかったー」
「あんなことするんだ…」
「そういえば兄貴が前やってるところ見た!あの時なにしてんのかと思ったけど…オナニーしてたのか」
「なぁ、お前オナニーしたことあった?」
「い、いや、ないって!」
「ちょっとやってみたくなんなかった?」
「あー、わかるわかる」
「ちょー気持ちよさそうだったもんな…」
オレもみんなもビデオはここまでかな?と思っていた。
しかし、まだ続きがあったんだ。
ガヤガヤとやかましかった教室は画面から
『では次に…』という声が聞こえたことでピタっと静かになる。
『…具体的なオナニーの仕方について学びましょう』―えっ そこまでやんの?
オレは具体的なオナニーの仕方まで教えられることにビックリした。
でも、教えてくれるのなら大歓迎だ。
そう思って画面を凝視した。
画面には
【オナニーしてみよう!】というテロップが流れる。
詳しいオナニーの仕方を見られるのかと見逃さないように集中したオレたちだったが、なぜか画面は一時停止される。
「えっ なんで?」
どこからか疑問の声が上がったが全く同じ気持だった。
訝しむオレたちに先生から理由が告げられた。
それは全く予想だにしない驚くべき理由だったんだ。
{続く}
- 2010/05/21(金) 00:17:31|
- 幼きアダムとイヴたちへ
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